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黄昏は雨の日に

あろーん

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碧い都市夜の罪

小説です。つづきからどうぞ

 何かが潜んでいる。街角には気をつけろ。何かが潜んでいる。何かが、街に。
「……いるな」
 青白い月光を浴びて、汚い碧色へ染まったコンクリートジャングルに潜んでいるバケモノ。稀少生物か?ある意味な。男は喉の奥で笑った。ハンターにはお似合いだ!
 ゴツくてぶっといマシンガンを肩に担いで、男はハーレーを下りる。くわえていた煙草はその辺に吐き捨ててブーツの底で磨り潰した。黒革のグローブと、くたびれたコートが彼のトレードマークだ。もっとも、彼はこの格好で人前にはほとんど現われない。
「かわいコちゃんならいいんだけどよォ……?」
 悪役さながらににたりと笑って、短い銀髪を掻き上げ男はがしゃんと愛銃を構えると――
 ビルの影に、勢いよくぶっぱなした。

 お、お、ォ、お、

 怒号が響く。ぐちゃりと音が聞こえ、闇の中を何かが動く。ひたり、ひたり。男はにやにやそれを眺めた。これが夜の罪。碧い都市が生み出した、一対の夜の罪。
「やっとお出ましかぁ?長い食事だな、え?『カイブツ』さんよぉ」
 月の光に照らされて、不気味にぬらり光る、紅。腹には先程男が作った穴が開いている。鋭い牙をがちがち鳴らし、爪先の肉片を一振りで払い、ソレは――『カイブツ』は、低く高く咆哮を上げた。
「――せいぜい俺を楽しませろよ、表の罪」
 男は地を蹴った。


――――――――――――――――――――――――――

グロテスクホラーが書きたかったんだけど…。気が向いたら連載してぇなー。
表の罪はカイブツさんたち。裏の罪はまぁ……彼です。

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1990/03/08
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国立S大学の工学部生。おんなのこに日々飢えています。

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