身体とかお金とか、その程度の女と思われているのではないかと不安になる。
「何言ってるの、好きだよ。」
あなたは、そう、言うけれど。蛇口をひねれば熱いシャワーが私を濡らした。身体中をこすって、早く早く洗い流したい、と思うなんて、初めての夜には思わなかった。
「ごめんなさい」
「どうして?」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
あなたは首を傾げて怪訝な顔を作ってばかり。お互いがお互いに、わかりあえないのね、私たち。あなただけは本当にわからない。きっといつまでたっても、理解不能。
きっとそんなところに惹かれたんだって、そう思っている。
「一緒にいたくて、いたくて、しょうがないんだ。だから、」
「うん」
うん、そうだった。わかってるし、覚えてるし、知ってる。でも、でもね、
「ごめんね」
「すきなの」
「別れよう」
ごめんね。どうしたって、好きだからこそ苦しいの。
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