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黄昏は雨の日に

あろーん

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碧い都市夜の罪

小説です。つづきからどうぞ
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THE CHILDREN OF GODS.――番外

  氷 の 月 。  



 私が身を起こした時には既に昼だった。

「あ、おはよう氷鬼。よく寝てたね」
 心地よい空が広がっている。鼻腔をくすぐるにおいからして、月代は居間の方だろう。そう思っていたのだが――当の本人は、すぐ目の前にひょっこりと顔を出した。
「……月代、食事は」
「ん、氷鬼が起きそうだったからまだ食べてない」
 どうやら私が目覚めるのを感じとってやって来たらしい。月代の「神子」の力は日に日に開化しているようだった。引き替え私は寝起きと言えど主の気配すら気付けないとは、何とも不覚である。ぱたりと尾を振って顔を背けると、月代が寄ってきて隣に座った。背中の毛並みを撫でられる。
「しかしよく寝てたねぇ。夢でも見てた?」
「……お前には関係無い」
「えー。僕たち友達でしょ」
 にこにこ笑う月代を横目で見、私はため息を吐いた。耄碌したのは此奴のせいかも知れない。
「……古い昔の記憶だ」

 耄碌ついでに、一角狐の昔話もよかろう。


あたしをかったおさむらいさま

 どうにもこうにも解せないのは、おれに憑いているのが女の霊と云うことである。

「……何故だ」
「なにいってんのさ。あんたがあたしを殺したんだろ」
 霊は言う。おれの耳元で。残念ながらおれにはそれが聞こえるし、女の姿も確かに見える。おれは刀を抱えたまま、髭の伸びてきた顎を撫でた。
「覚えが無いわ!そもそもこの三浦勘兵衛、女を切るような下郎に見えてか!」
「見えるね。あたしにはよぉっくみえる」
 おれはがくりと頭を垂れた。本当に覚えが無い。女の顔がすぐそこにあった。近くで見ると美しいが、如何せん幽霊である。おれは今更ながら女の姿をまじまじと見た。もはや怖くも何ともない。慣れの方が恐ろしいものだ。
 赤い着物を纏った青白い顔の女はどう見ても吉原の者である。年のころはおれと同じほどだろう。しかしおれは女を買う金もない浪人だ。顔に覚えもないし――
「……お前、名はなんといったか」
「やだねぇ六助さま、お香だって言ったじゃないか」
 きゃらきゃら笑う女は違う名を呼ぶ。やはりおれではない。
「女、俺は勘兵衛だと――」
「今はそんなんだろうけどね、姿かたち名前が違ったって此処が一緒じゃねぇ?」
 細い指がおれの胸を指した。くらりとする。もしや、もしや――

「ねぇ六助さま、あたしの呪い殺しは効いたかえ?」

 ――ああ、女の恨みは末恐ろしい。


――――――――――――――――――――――――
ヨシワラコトバがわからない…
六助は勘兵衛の前世。

THE CHILDREN OF GODS.――泣きたいほどの。――/3

 3/wonder rabbit.


 姉がやってきたことは、秀一を非日常へ誘った。

 桜華が側にいること――それだってすでに非日常なのに、さらに父親を殺す訓練をする、守護獣を使いこなす――もはや過去の生活は戻ってこないような気がする。いや、それから抜け出すための非日常なのだ。
 秀一は期待を抱く。けれどどこか浮かない心。なんだろう、思い当たる節は――いくつも、ある。

恋かもしれない

『光り輝く地球を大切にしましょう。』

 何が光り輝く地球だ、この辺で輝いてるのはオフィスのガラスとオヤジの頭くらいなものじゃないか。ああ汚い汚い。世の中は汚い。街は汚い。人は汚い。光り輝くものなんて無い、光り輝くものなんて――

「あら、でもアナタは輝いているわ」


 輝く彼女に、僕は光りだす。


――――――――――――――――――――――――

このフレーズどこで聞いたんだっけ…←

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1990/03/08
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国立S大学の工学部生。おんなのこに日々飢えています。

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